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滋賀県の特色

日本の近畿地方に位置する県。県庁所在地、最大の都市は大津市。「近江」という名は「近つ淡海」に由来しており、現在も滋賀県が「湖国」と呼ばれるのは、県のシンボルとして琵琶湖が有名であるからだ。琵琶湖は、産業用水、飲用水の源、観光資源に多く役立ち、地域性も琵琶湖を挟んで異なると言われる。琵琶湖があることで内陸県で唯一漁港を持つ。中世や近世は水運交易が盛んだったため、若狭湾と上方を繋ぐ中継地としての役割を果たし、大津や堅田など内水系の重要港湾が発展する要となった。大きな琵琶湖により県土の大半が湖であるように思われがちだが、一番面積を占めているのは山林で県総面積の約半分をに及ぶ。琵琶湖が占める面積は県総面積の約6分の1ほどである。 また、築城400年を迎えた彦根城の記念イベント「国宝・彦根城築城400年祭」のイメージキャラクターとして登場した「ひこにゃん」は、近年の「ゆるキャラ」ブームの火付け役の一役をかい、今でも全国的に人気を維持している。

• 琵琶湖

  滋賀県にある湖で、釣りやクルージングなどのレクリエーション観光地として有名。日本で最大の面積と貯水量を持ち、ラムサール条約登録湿地でもある。100万年以上前から存在する古代湖の1つとされ、世界で13番目に古い湖と推定されている。現時点で魚類57種、貝類49種の生息が確認されている。琵琶湖固有の種も多く発見され、魚類はビワコオオナマズ、ニゴロブナ、ホンモロコ、ビワヒガイなどの15種、貝類は29種あり、多様性に富んだ生物が生息する。明治から昭和の初期までは、琵琶湖の周りに大小40数箇ほどの内湖が広がっていて、さらに多くの生物が生息していたが、河水の統制事業や大半の内湖が干拓されたこともあって琵琶湖の自然環境は大きく変化し、固有の生態系が大きく損なわれてしまった。現在、滋賀県は一部の内湖を復元することを計画しており、生態系の回復や水質の浄化が期待されている。

• 彦根城

  彦根市にあるお城で、天守が国宝指定された5城のうちの一つ。江戸時代に彦根藩の政庁が置かれた場所だった。現在の彦根市金亀町にある彦根山に、江戸時代初期に鎮西を担った井伊氏の拠点の場として築かれた平山城で、多数の大老を輩出したことで名を残す譜代大名、14代井伊氏の居城であった。その後、明治時代初期の廃城令に伴う破却を免れたことにより天守が現存し、安土桃山時代から江戸時代に構えた櫓・門などが5棟も現存している。残存状態から国の重要文化財にも指定されている。また、山が金亀山の異名を持つことから、「金亀城」とも呼ばれた。

• 延暦寺

  標高848mの比叡山全域を境内とする寺院で、大津市坂本本町に位置する。平安時代初期の僧・最澄によって開かれた日本天台宗の本山寺院である。比叡山や叡山と呼ばれることが多いが、京都の平安京の北にあったことから、南都の興福寺と相対して北嶺とも呼ばれた。1994年には、1200年に渡る歴史と伝統が世界に高い評価を受け、古都京都を代表する文化財の一部としてユネスコ世界文化遺産にも登録された。新仏教の開祖や、日本仏教史に名を残す僧の多くが若い頃に比叡山で修行していることから、「日本仏教の母山」とも称され、様々な文学作品にも登場することで知られる。

• 安土城跡

  安土城は、現在の近江八幡市安土町下豊浦、琵琶湖の東岸の安土山にあった日本の城。現在の安土山に織田信長によって建造されたが、大型の天守を初めて持ったお城で、それまでの当時のお城とは一線を画す独創的で威容を誇る絢爛豪華な城だったと推測されている。建造当時は郭が琵琶湖に接していた。家臣の明智光秀による信長への謀反として有名な本能寺の変の後すぐ、何らかの原因によって焼失した後に廃城となり、現在は石垣など一部の遺構を残すのみである。城跡は国の特別史跡とされ、琵琶湖国定公園第1種特別地域となっている。