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兵庫県の特色

日本の近畿地方に位置し、県庁所在地、最大の都市は神戸市。近畿地方で最大の面積を持ち、北は日本海、南は瀬戸内海の2つの海に接している県である。本州で2つの海に接している県は、両端にある青森県と山口県以外兵庫県のみ。南の瀬戸内海沿岸は、阪神工業地帯や播磨臨海工業地帯といった日本有数の重化学工業が集まる地域で、近畿圏で最も多い数の工場が立地する。また、六甲山や明石海峡をまたぐ大橋「明石海峡大橋」は有名で、渡ると山と海の自然豊かな土地である淡路島に繋がる。神戸港を有する港町でもあり、昔から西洋文化が多く取り入れられている建物が多い。日本ならではの歴史的建造物が多い近畿地方では珍しいほど、異国情緒あるれる雰囲気があり、その華やかさは長く人気がある。神戸ルミナリエや夜景など、イルミネーションの美しさも人気の一つ。

• 淡路島

  瀬戸内海東部に位置し、兵庫県から明石海峡大橋を渡った先にある島。淡路と徳島を隔てる鳴門海峡には、瀬戸内海と太平洋との潮の干満の差で起きる豪快な「渦潮」が見られ、渦潮を見るためのクルーズがあるほど、人気の観光名所である。また、瀬戸内海の中では最大面積を誇る島で、シンガポールとほとんど同面積を有する。日本国内では、主要4島である「択捉島」「国後島」「沖縄本島」「佐渡島」「奄美大島」「対馬」に次いで第11位の面積を持つ。自然豊かで、アカガシやスダジイなどからなる原生林が残り、鹿や猪、ニホンザル、タヌキなどの哺乳類や、メジロ、チドリ、ウミネコなどの野鳥も数多く生息している。自然を満喫しに、多くの観光客が訪れ、家族連れにも人気。

• 姫路城

  姫路市にあるお城で、別名を白鷺城という。江戸時代初期に建てられた天守や櫓などの主要建築物が現存していることから、国宝、重要文化財に指定されている。その現存度の高さから、中堀の内側は「姫路城跡」として国の特別史跡に指定され、日本100名城への選定、ユネスコの世界遺産リストにも登録されている。太平洋戦争では、姫路も2度の空襲被害があったものの、大天守最上階に落ちた焼夷弾が不発弾となる幸運にも助けられ、奇跡的に焼失を免れた。大天守をはじめ、現在に至るまで多くの城郭建築の姿を残しているのだ。その景観を使用し、戦国時代や江戸時代を舞台にした時代劇などの映像作品の撮影が行われることも多い。また、通年を通し祭りや様々な行事が開催され、姫路市の観光・文化の中心として市民はもちろん、観光客の憩いの場になっている。

• 有馬温泉

  日本三古湯の温泉で、神戸市北区有馬町に位置する。江戸時代の温泉番付では当時の最高位である西大関に格付けされた温泉で、その他にも林羅山の日本三名泉や、枕草子の三名泉にも数えられる。泉質は湧出場所によって異なるが、塩分と鉄分を多く含み褐色になる含鉄塩化物泉、ラジウムを多く含む放射能泉、炭酸を多く含む炭酸水素塩泉の3種類があり、様々な効能を味わえることも魅力。有馬温泉を楽しめる大きな旅館やホテルは温泉街の周辺や少し離れた山麓、山中にある。公的な外湯には「金の湯」（金泉）、「銀の湯」（銀泉）がある。「炭酸煎餅」や「炭酸饅頭」などが有名で、通年を通して多くの人が温泉や名産物を楽しみに足を運ぶ。

• 神戸ハーバーランド

  神戸市中央区に広がる再開発地区。湊川貨物駅や、川崎製鉄（JFEホールディングス）、川崎重工業など、沿岸一帯の多くの工場跡地を再開発し、1992年に開かれた市街地である。西武や阪急百貨店、高島屋が大阪ガスと共同で開発・運営するファッションビル「オーガスタプラザ」、神戸で創業された大手スーパーダイエーや、開発当時大手家電量販店だった星電社、阪急百貨店などが出資して開発したオープンエアの複合商業施設「神戸モザイク」など、関西での資本を中心に名をはせる大型店が一斉に開業・開店し、大規模な商業集積の場となった。東のウォーターフロント開発地区と言われる横浜市のみなとみらい21と相対して、西の「ハーバーランド」と呼ばれて大きな注目を集めた。エリア全体で約5,000台の駐車場があり、家族連れなど、車移動を好む層から特に支持されている。都心にありながら郊外的な雰囲気も持つのも特徴。

• 南京町

  神戸市中央区に位置し、元町通と栄町通にまたがる一帯。中国風の街並みや商店を特徴とする中華街である。横浜中華街、長崎新地中華街と合わせて日本三大チャイナタウンの一つとして有名。飲食店を始め、雑貨店など100以上の店舗が立ち並ぶ。店頭で点心、スイーツ、食材、記念品などを売る店が多く、休日は食べ歩きやショッピングを楽しむ地元民や観光客で賑わう。

• 六甲山

  神戸市の南東部、市街地の西から北にかけて位置する山塊である。新日本百名山や日本三百名山、ふるさと兵庫50山の一つにも選定されている。神戸市だけでなく、芦屋市、西宮市、宝塚市まで山域が続く。昔から交通路や観光施設の開発が進められ、通年を通して多くの観光客や登山客を集める。自然の豊かさ、落ち着いた雰囲気や街並みから「西の軽井沢」とも呼ばれている。また、神戸市灘区六甲山町の六甲有馬ロープウェー「六甲山頂駅」から摩耶山山頂近くの摩耶ロープウェー「星の駅」にかけては、最高峰に位置することから景色も絶景で、多くの文化施設やホテルなどが集まり、“山上の街”となっている。