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ディンプルキーとは?ほかの鍵より防犯性が高いってホント?

2020.03.13 防犯

2000年代初頭に国内で流行して被害を続出したピッキングによる侵入窃盗への有効な対策として、ディンプルキーがあります。

防犯性の高い鍵の代表的なものの1つとして近年普及が進んだ鍵です。ディンプルキーは、ピッキングに対して防犯性の高い鍵になりますが、その他の不正な鍵開けにも強さを持つのも特徴です。

ということで今回は、ディンプルキーが持っている高度な防犯性についてご紹介していきます。ディンプルキーの特徴を理解し、自宅の防犯計画に反映させましょう。

ディンプルキーとはどんな鍵なのか?

ディンプルキーとは、どんな鍵なのかについて以下のような具体的なことをご紹介します。

  • ディンプルキーとはどんな形の鍵?
  • ディンプルキーとは防犯性に優れた鍵
  • ディンプルキーとは旧来型よりも複雑な仕組みの鍵
  • ディンプルキーとは…絶対にピッキングされない鍵ではない

ディンプルキーは鍵の形状からしても特徴的なものです。しっかり理解しておきましょう。

ディンプルキーとはどんな形の鍵?

旧来型の鍵は山なりのギザギザしたものですが、ディンプルキーは平坦で丸いへこみが刻印された鍵になります。

鍵穴は縦になっていて、上下の区別はなくそのまま差し込むことで使えます。

また、ディンプルキーは差し込んだあとの回しやすいため、子供や老人でも使いやすい鍵もあります。

ディンプルキーとは旧来型よりも複雑な仕組みの鍵

ディンプルキーがピッキングされにくい理由は、鍵をロックしているピンの数が多く、その角度も多彩だからです。

旧来型の鍵ではピンの本数が少なく、その角度も上から下に向かうだけのシンプルなものでした。

そのため、ピッキングでピンのロックを外していくことは難しくはなかったのですが、ディンプルキーの場合では旧来型とは異なり、ピンは上からだけてはなく左右からも付いています。

その構造的に強化された複雑さから、ピッキングでの鍵開けに必要な時間が多く必要とされるため、泥棒から嫌がられる鍵のひとつだと言われています。

ディンプルキーは防犯性に優れた鍵

旧来型の鍵が熟練したピッキングの技術を持つ侵入窃盗犯から攻撃されたときは、十数秒から1分以内で鍵を開けられてしまうこともあります。

それに対してディンプルキーをピッキングで開けようとすれば熟練した技術の持ち主でも10分以上は時間が必要です。

侵入窃盗犯のおよそ70%はドアの鍵開けに5分以上かかってしまうと、犯行をあきらめる確率が高くなります。

つまり、ディンプルキーとは構造的な複雑さをもっていることで、ピッキングされにくさを獲得した鍵と言えます。

ただし、ディンプルキーは絶対にピッキングされない鍵ではない

注意する点は、ディンプルキーであったとしても、十数分かけることによりピッキングで不正な鍵開けをすることができるということです。

そのため、ディンプルキーだけで完全にピッキングを防げるというわけではありません。玄関に侵入窃盗犯が隠れやすい死角を作らないようにすべきです。

具体的には、あまり多くのものを置きすぎないようにして死角を減らして、侵入窃盗犯に狙われにくくするなどの工夫も合わせることで防犯性を上げる必要があります。

ディンプルキーは防犯性が高い鍵

ディンプルキーはピッキング以外にも防犯の面で優れている点があります。ここではディンプルキーがなぜ防犯性が高い鍵なのかをご紹介します。

ディンプルキーとは複製されにくい鍵

家屋への不正な侵入は鍵のかけられていないドアからの侵入が最も多く発生し、2番目に多い手口は窓ガラスを破る侵入方法です。

しかし、四階以上の集合住宅で限定すれば、2番目の侵入方法は合鍵を使われることになります。

合鍵を使っての不正な侵入を防ぐには、鍵の管理を徹底することが大切ですが、ディンプルキーは複製に時間がかかるという防犯上でのメリットがあります。

ディンプルキーの合鍵を鍵業者に依頼しても1ヶ月近くかかり、メーカーに手配する必要もあるため合鍵の作成履歴が残ります。

このような手間のかかり方は侵入窃盗犯を遠ざける効果が期待できます。

ディンプルキーを玄関の鍵に採用すれば侵入窃盗犯への威嚇になる

侵入窃盗犯は防犯対策の弱い家を狙ってきますが、まず侵入窃盗犯が調べるのは玄関です。

そのため防犯性の高いディンプルキーを玄関の鍵に採用していれば、それだけでも侵入窃盗犯を遠ざけることにもつながります。

ディンプルキーへ交換する際は値段を確認しておこう

防犯性に優れた鍵の全般的な特徴として、値段が高くなるという点が挙げられます。ディンプルキーについても例外ではありません。

ここではディンプルキーの値段についてご紹介します。

ディンプルキーの値段

その他の鍵が数千円から一万円前後の値段で鍵交換できることに比べて、ディンプルキーは2万円から4万円あたりが鍵業者でかかる値段です。

しかし、先ほどご紹介した通り、防犯性の高さからみるとディンプルキーを選ぶことには大きなメリットがあります。侵入窃盗の被害に遭ったときを考えれば、ディンプルキーへの投資は安いものと言えるでしょう。

ディンプルキーは合鍵を作る値段も高い

ディンプルキーの合鍵は鍵業者だけで作成できないもの、メーカーに注文しなくてはならないものがあります。

合鍵を作るときにかかる値段は3千円以上であり、数百円で行える他の鍵よりは値段はかかります。高度な鍵であるため、お金もかかりやすいのです。

まとめ

ディンプルキーとはほかの鍵よりも防犯性と値段が高い鍵になります。ピッキングされにくく、合鍵を作りにくいという利点をもっているので防犯性に優れます。

しかし、ディンプルキーに鍵を交換したからといって防犯性が十分とは言えません。玄関に防犯カメラをつける、センサーを設置するなどにより泥棒を遠ざけるようにしましょう。

ディンプルキーを採用して安心するのではなく、複数の防犯対策を行うことで家を守るようにしましょう。

鍵に関するご相談は、マッハ鍵サポートにご連絡ください。

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WRITER この記事を書いたのは…

著者: 坂本祐一

大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。

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