
車の鍵穴への悪質ないたずらは、防犯対策の充実などにより減少している傾向にはあるものの、必ず予防することができるわけではありません。
車の鍵穴は繊細な仕組みで作られているため、いたずらの種類によっては鍵穴・シリンダーを交換するしかない場合があります。
今回は、車の鍵にいたずらをされてしまったとき、鍵を交換する方法をまとめました。
もしものトラブル発生に備えて、あらかじめ取っておくべき対策もご紹介します。
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車の鍵穴に接着剤を入れる、ハサミなどの金属を差し込んで傷をつけるなどの「いたずら行為」が発生しています。
これらの行為は当然ながら器物損壊罪となります。
近年は防犯カメラの設置や防犯グッズの使用、車の鍵穴を目立たないようにする設計などの方法により件数は減少していますが、器物損壊罪は認知件数(犯罪が起きたと報告されている数)に対して検挙率は8.3%しかありません。
つまり、逮捕されずに繰り返しいたずらを行う犯人もいるということです。
また、1つの車だけでなく、駐車場に停めてある多くの車に対して鍵穴を損壊する事件も起きているので、注意しなければなりません。
車の鍵穴のなかにあるシリンダーのパーツは、とても小さなもので、日本車の鍵のほとんどはそれほど頑丈な金属を用いていません。
日本車の鍵は真鍮の表面にクロムやニッケルのメッキが施されたものであり、加工しやすい反面、やわらかい材質という特徴があります。
鍵穴もそれに応じて頑丈な材質で作られてはいないため、ハサミなどの金属製の道具で車の鍵穴にいたずらをされてしまえば、シリンダー部分が簡単に傷ついてしまいますし、欠けてしまうこともあります。
このように鍵の内部が傷ついてしまったときや、深刻なダメージがある場合は鍵そのものを差し込むことができなくなるため、鍵穴やシリンダーを交換しなければなりません。
車の鍵穴・シリンダーの交換方法についてご紹介します。
鍵穴が使えなくなってしまった場合は、ディーラーや鍵業者に依頼して交換してもらう必要があります。
ディーラーに車を持ち込むと、車を業者に移動させ鍵を交換する作業が行われます。確実に修理が行えますが、ドアの内装を取り外して、鍵穴のユニットそのものを取り替えることになるため、2~3週間近くかかることがあります。
鍵業者に依頼するメリットは、短い期間で完了できることが多いという点です。
鍵を構成しているパーツのダメージによっては、修理が困難なこともありますが、鍵のユニットそのものを交換するのではなく、一部を修理・修繕することで再びこれまでの鍵が使えることもあります。
車の鍵穴・シリンダーを交換すると、エンジンをかけるための鍵とドアを開けるための鍵を別々に使わなければならないこともあります。
面倒に感じるかもしれませんが、その反面、車の鍵としての防犯性も鍵そのものの頑丈さも回復するため、トラブルを防ぐという面で防犯効果がアップします。
一方、修理・修繕では強度面での脆さが残ることが避けられません。
車の鍵は基本的に消耗品であり、正当な使い方をしていても経年劣化が起きるものです。
そのため、いたずらで傷ついてしまったとき、修繕しただけでは、どうしても壊れやすくなります。
鍵穴が壊されてしまったときなどは、ディーラーで鍵・シリンダーの交換を行うことが最も理想的です。
防犯対策をしっかり取ることで、被害に遭う確率を下げることができます。
具体的には、鍵穴を守ってくれる防犯グッズを使用することや、車への防犯カメラの設置、防犯カメラがある駐車場を選ぶことなどが、いたずらを防止する対策法になります。
また新しく車を買う時に、鍵穴へのいたずらを防ぐ構造を採用している車を選ぶなども有効です。
防犯対策の充実で、器物損壊の発生件数は順調に減っていますが、対策をしても、どうしても被害に遭ってしまう人もいるという現状があることを知っておきましょう。
車の任意保険の内容にも注意しておきましょう。
鍵へのいたずらについては契約しているサービスのなかに、鍵の交換や修理が含まれていれば、自腹を切らずに保険での交換が可能です。
車の鍵へのいたずらに対して保険が適用されるのかどうかは、契約しているサービス次第なので、保険会社にあらかじめ確認しておくか、いたずらが起きたときにはすぐに問い合わせることが肝心です。
車両保険に加入していても、器物損壊には対応してくれない場合もあるため、契約時に確認をしておくとよいでしょう。
鍵のユニット全体を交換するときにかかってしまう費用は、諸経費込みで5万円~10万円ほどであり(1カ所あたり1~2万円ほど。車の各所の鍵を交換すれば総額でそうなります)、セキュリティーの高度な高級車や外国車になれば15万円以上かかることもあります。
パーツ単位の修理や修繕であれば、より安い値段で済むこともありますが、上記のように脆さが出て来ることを覚悟する必要があります。
どちらにせよ鍵の交換をカバーできる車両保険に入っておくことで、それらの費用を請求することが可能です。
車の鍵へのいたずらは防犯対策の強化や、鍵の交換に対して車両保険に入っておくことなどが有効です。
そして、自分の車を守るためにも、また犯罪を抑止するためにも防犯対策の強化や、防犯性の高い車を選ぶことは重要です。
未然に防ぐことの努力と、もしも被害に遭ったときの保険に加入しておくこと(確認しておくこと)の2つが、車の鍵穴への悪質ないたずらに対応するための重要な対策になります。
鍵に関しては、マッハ鍵サポートにお任せください。
大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。
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