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盗難被害を軽減できる!車の鍵として効果的なイモビライザーをチェック

2019.12.29 防犯


車の盗難被害を防ぐための対策はいくつも存在しています。例えば、防犯カメラの設置やガレージの使用、ハンドルロックやタイヤロックなどの車の盗難対策用のアイテムなどがあります。

そして近年は、車の鍵そのものの防犯性を高めた、イモビライザーと呼ばれる防犯システムも使われています。

今回は車の盗難被害を軽減させる鍵、イモビライザーについてご紹介します。

車の盗難被害を防ぐイモビライザーとはどんな鍵なの?

車の盗難被害を防ぐために有効な鍵であるイモビライザーは、具体的にはどんな仕組みなのかについて説明していきます。

イモビライザーという防犯システム

イモビライザーとは車の鍵の形ではなく、車の鍵に搭載された防犯システムのことです。

車の鍵の内部にイモビライザーのICチップが埋め込まれていますが、このイモビライザーのICチップに電子的に記されているIDと、車本体に記されているIDが一致することで鍵が解除される仕組みになっています。

イモビライザーの搭載された車の鍵は盗難被害に遭いにくい

イモビライザーを搭載することで、車には2種類の鍵が施されることになります。

旧来のシリンダー鍵や電子情報を送信するスマートキーの信号に、イモビライザーによるID管理が車のエンジンの始動の条件に加わるからです。

そして、イモビライザーはコピーしにくい防犯システムです。たとえ車の鍵そのものをコピーされたとしても、イモビライザーのICチップのコピーは簡単にはできません。

従来の鍵とイモビライザーによるID管理、それら2種類の防護策により防犯性を高め、盗難被害から車を守る、それがイモビライザーの大きな特徴です。

ヨーロッパではイモビライザーは車の鍵に搭載されることが義務づけられている
イモビライザーの鍵は防犯性が高くなるため、ヨーロッパでは全ての車にイモビライザーの搭載が義務づけられています。

日本では法律で義務化はされていませんが、多くの車種がイモビライザーを使えるようになっています。

イモビライザーを搭載した車の見分け方

メーター周辺に鍵の形や、車と鍵を合わせたような形の表示があれば、イモビライザー搭載車になります。ただし、メーカーや車種によって表示が異なるため、絶対の特徴ではありません。

イモビライザーを搭載した車の特徴としては、窓ガラスに搭載を示すシールなどが貼り付けてあることもあり、これは窃盗犯への警告としても機能します。

イモビライザーの防犯性と弱点

日本国内における車の盗難被害数は社会的な努力や防犯対策の結果、年々、減少傾向にはなっています。しかし、全国で毎日20件以上は車が盗難被害に遭っているというデータもあり、これは、約1時間に1台は盗まれているペースです。

イモビライザーの鍵を用いて盗難被害から車を守る

イモビライザーを用いることでセキュリティーの能力は確実に上昇するため、イモビライザーが搭載されたキーを用いることは重要です。

イモビライザーは数百万通りの暗号を複数回、鍵と車のあいだでやり取りすることでエンジンの始動を許可するシステムになり、この暗号を解読することは困難です。

つまり、解読困難な暗号を使っていることが、イモビライザーが車を盗難被害から守ってくれる力になっています。

イモビライザーの暗号は破れないがリセットは可能

車の盗難被害を防ぐために有効なイモビライザーの高度な暗号によるID管理ですが、万能な防犯性を誇るかと言えば残念ながらそうではありません。

イモビライザーの暗号は解読することは困難なのですが、車両診断コネクトからIDをリセットしてしまうイモビカッターという手法による車の盗難も発生しています。

対策が進んではいますが、イモビカッター以外の方法も窃盗団は開発しています。

リレーアタックによる盗難被害

電波を飛ばしてドアの鍵を開けたりエンジンを始動するスマートキーからは、イモビライザーのID情報も発信されています。

この発信された電波をリレーのように中継することで、レストランの内部にいる所有者や、果ては自宅内に置かれたスマートキーからの電子情報を車に届ける手法がリレーアタックです。

これをされると暗号化された電子情報も、そのまま離れた場所まで無理やりに送信されることになり、車の鍵は正規の電子情報を得たときと同じように解除されてしまい、エンジンまで始動することが可能になります。

そのため、スマートキーを節電モードにする、金属の缶などに入れて電波を遮断したり弱めたりする対策が推奨されていますが、この対策方法でも万全ではありません。

イモビライザーの能力と窃盗犯の手口を知ろう

イモビライザーは極めて有効な防犯システムですが、無敵の防犯システムではないのです。車を盗もうとする窃盗犯の技術も進んでいます。

イモビライザーなどの新しい防犯システムだけでなく、防犯カメラやガレージの使用など、旧来の方法も使うことで、より有効な盗難対策を作れるようになります。

リレーアタックには複数の犯人で電子情報の中継が行われるため、防犯カメラの設置による抑止効果が見込めます。

車が盗難被害にあったときにも、防犯カメラの映像があれば犯罪の解決につながる可能性も高まるのです。

まとめ


イモビライザーは高度なセキュリティーシステムであり、車を盗難被害から守る鍵として有効です。
しかし、窃盗グループの技術も日夜進んでいるため、イモビライザーだけでなく従来の防犯アイテムや防犯策を併用することで更に盗難被害に遭う確率を下げることにつながっていきます。

窃盗犯の手段を収集し、車を守るための新しい手段も古い手段も、複数重ねて使うようにしましょう。

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WRITER この記事を書いたのは…

著者: 坂本祐一

大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。

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