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自転車の鍵はワイヤーロックで大丈夫?正しい認識と使い方とは

2019.11.26 鍵について

自転車の鍵はいくつも存在していますが、その中でもワイヤーロックは最も簡易で安価な鍵です。しかし、このワイヤーロックには鍵としての弱点もあります。U字ロックやチェーンロックなどに比べ、どうしてもワイヤーロックは構造的に脆いものが多いのです。

今回は自転車の鍵の一種である、ワイヤーロックについてご紹介します。正しい使い方を知り、盗難防止に活用していきましょう。

注意!ワイヤーロックは自転車の鍵として防犯能力は弱い

一般論として、ワイヤーロックは脆弱な鍵で、窃盗犯から自転車を守るための能力は高くありません。

この認識は大切です。

質が低いものであれば、ワイヤーロックは工具の前にあまりにも無力で、一瞬で切断されてしまうこともあります。そのため、どうしてもワイヤーロックの鍵としての評価は、低くなりがちです。そして、多くの自転車防犯の専門家から、低い評価を受ける鍵であり、「ワイヤーロックだけは使うな!」と断言する方もいます。

ワイヤーロックは使わない方がよいのか?

ワイヤーロックだけの防犯で、十分に自転車を守る力があるとは言い切ることは不可能です。しかし、ワイヤーロックにも推奨できる使い方があり、適切に使うことで防犯効果をアップできます。

ワイヤーロックの正しい使い方


自転車を守るには弱い鍵と言えますが、ワイヤーロックは安く、そして使いやすいというメリットがあります。このメリットを生かして、防犯能力を高める使い方をしましょう。

具体的なワイヤーロックの使い方を、ご紹介いたします。

ワイヤーロックで自転車を守るためには「高い位置」で鍵をかける

窃盗犯は、ワイヤーロックを使って駐輪している自転車であれば、そのワイヤーを断ち切って、盗もうと考えるでしょう。

ならば、少しでも窃盗犯がワイヤーロックを切断しにくい位置で鍵をかければ良いのです。それは高い位置です。高い位置でワイヤーロックを使用すれば、防犯力はアップします。

なぜなら、低い位置で鍵をかけてしまうと、カッターのレバーの片方を地面に押しつけながら力を加えるという窃盗犯の切断のテクニックが有効になってしまうからです。このテクニックにさらされた場合、ただでさえ弱さがあるワイヤーロックは、ひとたまりもありません。

ですから、窃盗犯の仕事が少しでもやりにくくなるように、ワイヤーロックで自転車に鍵をかけるときは、少しでも地面から放して使うべきなのです。

ワイヤーロックを使うなら地球ロック

ワイヤーロックだけでは脆弱なセキュリティーになるため、使うなら最高の防犯テクニックの1つとされる地球ロックを用いるべきです。

幸い、ワイヤーロックは長さや柔軟性があるものが多く、地面と連結した動くことのない頑丈な構造物と自転車をくくりつける、地球ロックを行いやすい鍵です。

友人の自転車もワイヤーロックで連結する

犯罪のターゲットになりやすいのは、多人数より単独で行動している人です。

ですから、せっかく友人たちと一緒に出かけている場合なら、友人たちとの自転車ともワイヤーロックで連結してしまうとよいでしょう。こうすれば窃盗犯は、その自転車に対してプレッシャーを覚えます。

ターゲットに仲間が大勢居ることを窃盗犯に理解させれば、心理的なプレッシャーを大きく与えられるのです。

複数のワイヤーロックで鍵をかける

1つ1つは弱くても、複数のワイヤーロックで鍵がかけてある自転車は、窃盗犯のモチベーションを削ぎやすくなります。

そして、短時間で切られてしまう強度しかなかったとしても、それが2つあるなら、犯行のためにかかる時間は2倍になります。時間が2倍かかる自転車をあえて盗もうとは思わないのではないでしょうか。

ほかのタイプの鍵と組み合わせて使えば防犯力はさらにアップする!

脆さがあるワイヤーロックですが、他のタイプの鍵と組み合わせて使用することで、さらに防犯力がアップします。

ワイヤーロックとU字ロックの組み合わせは有効

警察でも盗難防止用の鍵として推奨されているU字ロックは、ワイヤーロックと併用することで防犯性が高くなります。つまり、ワイヤーロックをメインとしての鍵ではなく、サブの鍵として使うわけです。

メインの鍵として使える頑丈なワイヤーロックもある!

ワイヤーロックを自転車のメインの鍵として使うなら太いものを選ぶとよいでしょう。切断されやすいと評価を受けているワイヤーロックですが、頑丈なものも存在しています。頑丈さを見分けるコツはただ1つです。それはワイヤーの直径の太さを見ることです。

メインの鍵として自転車を守るためには、直径15ミリメートルは超える太さが推奨されます。重たさと太さがあり、おそらく値段も高くなるかもしれませんが、自転車を守るためには頑丈なワイヤーロックを購入するべきです。

派手な色のワイヤーロックを選ぶのも良い!

明るく目立つ色をしたワイヤーロックのほうが、セキュリティーとしては優れています。窃盗犯は目立つことを避けるため、視線が集まりやすい派手な色には、警戒心を抱くものです。そういった心理戦も駆使して、ワイヤーロックを鍵として使いこなせば防犯性は高くなります。

まとめ

ワイヤーロックは工具で簡単に切断されてしまう可能性があり、強い鍵とは言えません。そして、専門家も自転車のメインの鍵としては推奨していません。しかし、使い方次第では防犯性を高めることは可能です。

窃盗犯にもいろいろいて、転売目的ではなく、ただ乗り捨てるために窃盗したいという人物相手になら、ワイヤーロックでも効果的です。そういう窃盗犯は、工具までは持ち歩かないものです。

転売目手の窃盗犯は効率的に動くため、自転車が集まって来る駐輪場などが狙われやすい場所になります。そういった場所に駐輪するなら、可能な限り用事を早く済ませて自転車へ戻ること、そして、複数の鍵を組み合わせて使うことを鉄則とすれば、防犯力が高まります。

ワイヤーロックを自転車の鍵とする場合は、ワイヤーロックのメリットを生かし、防犯力を高める工夫をして使用してくださいね。

鍵に関してはマッハ鍵サポートにお任せください!

WRITER この記事を書いたのは…

著者: 坂本祐一

大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。

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