
ロードバイクやマウンテンバイクなど、スポーツタイプの自転車は高級品です。数十万円から、百万円以上の値段になる自転車もあります。こういった高級な自転車は、窃盗団に日常的に狙われてしまうというリスクも考えなくてはなりません。
盗難防止のためにも、施錠は必ずしておく必要があります。そして、最も効果的な施錠とされている方法が地球ロックです。
しかし、地球ロックは、法律に違反してしまうこともあるので注意が必要です。
今回は地球ロックを中心に、自転車の鍵をしっかりとかけるために知っておくべき知識をご紹介いたします。
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自転車を盗まれないようにするために推奨されていることも多い地球ロックですが、まず、具体的にどのようなものなのかを解説します。
まず、地面と強く固定されたものを探します。具体例としてはガードレールや柵、電柱、ポールや木、オブジェなど、とにかく地球とくっついているものを探しましょう。
そして、チェーン式の鍵などを使って「地球とくっついているもの」と「自転車」をくくりつければ、地球ロックは完成です。
自転車が盗まれてしまう理由の1つに軽さがあります。カーボン製の自転車などは軽量化されており、10㎏もありません。持ち運ぶことが簡単なので、盗まれてやすいのです。
しかし、地球にくくりつけてしまえば、軽さという弱点は消え去ります。
自転車の盗難対策の方法として有効な地球ロックですが、ガードレールなどの公共物に対して勝手に施錠することは禁止されています。もちろん、公共物以外にも、他人の私有地などや、私的に設置されたあらゆるものに無断で地球ロックをかけることも違法な行為です。
道路交通法において、自転車は軽車両として扱われています。そのため、自転車を駐輪しても良い場所は駐輪場や、駐輪するための専用の設備がある場所だけになります。
軽車両ですので、路上にも歩道にも自転車を駐輪することなどは、全て違法行為になるわけです。もちろん、自身の私有地ならば、問題はありません。自分の私有地と駐輪場以外には、地球ロック以前に、そもそも駐輪してはいけないというのが法律です。
もちろん駐輪場ならば、地球ロックを行っても問題がないとは言い切れません。
最良の方法は、駐輪場やそれに準じた設備を用いることであり、なおかつそこの管理者に質問し、地球ロックしても良いかどうかの許可を得ることです。店の駐輪場なら、店の人に確認をすれば安心です。
許可を得た上での地球ロックであれば、違法性の厳密なレベルの有無はともかく、管理者に訴えられることはなくなるはずです。
駐輪場に自転車を置くことは、道路交通法上の義務になります。しかし、駐輪場に置いても盗難の被害に遭ってしまうこともあるのです。
平成30年の盗難被害は1日100件ほど発生しており、その割合は、42%が自宅などの住宅地であり、25.9%が道路や歩道、25.2%が駐輪場での被害になっています。
そして、42.4%の自転車が鍵をかけていても盗まれているというのが現実なのです。
合法的な地球ロックを行ったとしても、自転車が盗まれる可能性はゼロにはなりません。ならば、どうすれば良いのかといえば、答えは1つだけしかありません。複数の対策を施すこと、それに尽きます。
頑丈さの足りない鍵では、悪質な窃盗犯に壊される可能性はありますが、頑丈であるほどに窃盗犯の警戒心を煽ることになるため、有効な防犯対策になります。一瞬で壊せない鍵ならば、あきらめてくれるかもしれないからです。
自転車の車輪だけに地球ロックで鍵をかけていて、しかも、その鍵が頑丈で壊されなかったとしても安心はできません。なぜなら、車輪と車体を分解して、車体を盗まれるケースもあるからです。駐輪場に戻れば、車輪だけが地球ロックされていた事件もあります。
そのため、防犯のためには車輪だけに施錠するのではなく、車体のフレームも施錠することが盗難対策には有効なのです。
防犯登録をしていれば、窃盗などの犯罪捜査が優位に働きます。発見される可能性も増えるため、抑止力としての防犯機能が働くことになるわけです。
防犯登録がされている自転車は勝手に売買することも放棄することも禁じられています。転売目的の窃盗犯には、盗品を換金するための手段が減り、手間が増えるわけです。住所変更の際には、自転車の防犯登録も最寄りの警察署で新たな住所に変更しましょう。
情報の共有は警察の捜査を助け、自分や他の自転車ユーザーを守り、犯罪を抑止する効果が高まります。
地球ロックは有効な防犯対策ですが、法律違反にならないように行うことが大切です。そして、鍵は出来るだけ丈夫なものを使い、複数カ所を施錠するようにしましょう。住宅地などで盗難は多発しているため、たとえ家の敷地に置くときでも鍵は必ずかけることが大切です。
鍵の質と量により、防犯効果は必ず高まります。窃盗の確率をゼロにすることはできなかったとしても、その確率を減らすことは可能なのです。
鍵に関してはマッハ鍵サポートにお任せください!
大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。
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