
金庫やスーツケースなど、ダイヤルキーが使われているものも少なくありません。さまざまある鍵タイプのなかでも、ダイヤル錠は鍵を必要としないため、人気があります。しかし、設定した番号を忘れてしまうと、開けられなくなるのがデメリットです。
開け方が分からず、無理やり破壊しようとする人もいますが、非常に危険な方法なので止めた方が良いでしょう。そこで今回は、ダイヤル式の番号を忘れて困っている人のために、鍵の構造と対処法について詳しくご紹介していきます。
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金庫やスーツケースの開け方で一番多いトラブルが「ダイヤルキーが開かない」というものです。鍵を必要とせず便利ですが、番号を忘れてしまえば開けることはできません。その対処法をご紹介する前に、基本的なダイヤル錠の構造についてご紹介します。
ダイヤルキーは、取っ手部分の「ダイヤル」、数字のメモリがついた「座板」、座板を動かす「逆転ギア」といった基本的な3つの部品が組み合わさっています。暗証番号に合わせると、座板の溝が揃い、ロックが外れます。鍵の専門業者はこの仕組みを理解した上で、暗証番号を解読して開錠しています。
通常のダイヤル式であれば4つの暗証番号があります。暗証番号を「64-12-35-03」だとした場合の、ダイヤル番号の合わせ方は以下の通りです。
金庫などの内部が故障していなければ、この方法で開けることができます。ただし、同じダイヤル式のタイプでも別の方法で開けるものもあるため注意が必要です。
あまり使うことの少なく金庫で暗証番号を忘れるのを不安に感じている人のなかには、ダイヤルをガムテープなどで固定している人もいるかもしれません。しかし、ダイヤルキーは構造上からちょっとした振動などでダイヤルが動くことがあります。また、テープで固定すると鍵の意味がなくなってしまうため、止めた方が良いでしょう。
ダイヤルキーを使っていると、つい暗証番号を忘れてしまうこともあるでしょう。いざ開けようと思っても、鍵が不要なダイヤル式だと、どのように対処すれば良いのか分からなくなるかもしれません。ダイヤルキーが開かないときの対処法についてご紹介します。
手持ちサイズの簡易金庫であれば簡単に壊すことができます。また、ある程度頑丈なものでも、サンダーやバールといった工具を使えば素人でも破壊できることもあります。しかし、女性だと難しい作業になるだけでなく、怪我をする危険性がありおすすめはできません。より安全に開けるのであれば、メーカーや専門業者に依頼した方が良いでしょう。
スーツケースなどで使われている簡易的なダイヤル錠であれば、すべての番号を試しても10分程度で完了します。特に「000」から「999」といった3ケタの組み合わせなら2~3人で協力すれば骨の折れる作業でもありません。ただし、鍵自体が壊れていることが原因で開かない場合もあるため、作業量が多くなるダイヤル錠は避けた方がいいでしょう。
自転車などで使われるダイヤルキーのU字部分を「ツル」といいます。このツルを引っ張りながら番号を順番に合わせて緩みを感じることで開錠することができます。
以下の手順で試してみてください。
間違った番号の場合は動きませんが、番号が合っていると少し緩む感覚があります。
上記の方法でも開錠できない場合は、専門の鍵業者へ依頼してください。ダイヤル錠のタイプにもよりますが、15分~30分程度で作業が完了します。無理やり開けようとすると、鍵自体を壊してしまう危険性もあります。そうなった場合に鍵の交換など費用が上乗せされてしまう可能性もあるため、プロに依頼した方が安心して開けることができます。
鍵を必要としないダイヤル錠は便利ですが、暗証番号を覚えておかなければいけないというデメリットもあります。また、簡単な暗証番号を設定したり、紙などに記載して保管したりするといった方法もありますが、防犯性が低くなる可能性も考えられます。どうしても不安に感じる人であれば、指紋認証などセキュリティの高い鍵を選んでみてくださいね。
大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。
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