
空き巣の侵入ルートには玄関ドアの鍵を不正に開く方法もありますが、実は、空き巣の侵入ルートの過半数は窓からです。
そのため、窓ガラスに貼ることでガラスを割られにくくする防犯フィルムが販売されています。
しかし、防犯フィルムにもさまざまな種類があります。
専門の業者でなければ施工が許可されていない高度な防犯フィルムもあれば、100均で販売されている安い防犯フィルムもあります。
高度ではない安い防犯フィルムを使うことで、本当に防犯性は向上するのでしょうか?
今回は防犯フィルムが持っている効果をご紹介していきます。
Contents
玄関ドアの鍵を二つ以上つけるワンドア・ツーロックという考え方は普及し、窓の鍵に対しても多くの防犯グッズが販売されています。
防犯フィルムもその一つですが、そもそも防犯フィルムに期待できる防犯性とは何のでしょうか?
防犯フィルムを窓ガラスに貼ることの最大のメリットは、窓ガラスが割られにくくなることです。
空き巣などの侵入窃盗犯が狙っているのは、窓ガラスを割り、窓の鍵を不正に開錠し、窓から屋内に侵入することです。
しかし、その一方で大きな音を立てることは好みません。誰かに発見されて通報されるリスクが増えるからです。
ですから、可能であれば大きな音を立てずに窓ガラスを破壊しようと考えています。
そして、防犯フィルムの貼られた窓ガラスは通常よりも割られにくくなっています。
破壊するためには通常よりも力を使うことになり、そうなれば音も大きく出てしまうことになります。
その事実が空き巣を遠ざけます。
防犯フィルムを貼ることで、得られるのは「窓ガラスそのものの強化」、「窓からの侵入ルートをカバーする」、「音を立てるリスクを侵入者に与える」の三つです。
防犯フィルムを貼ることで、空き巣の犯罪傾向に対して三種のストレスを与えます。
そのため、防犯フィルムの使用によって、窓の鍵を不正に開錠されるリスクは低減できます。
防犯フィルムの中にはCPマークという高度な防犯性を持った商品のみが使用できる認定を受けたものもあります。
これは専門の施工業者のみが取り扱うことのできる専門的な防犯用品です。
このレベルの防犯フィルムは十分な厚みがあり、5分間の破壊行為に対して十分に耐えられるという防犯性を発揮します。
高度かつ専門的な防犯フィルムを窓ガラスに貼ることで、不正な鍵開けによる侵入などから家を確実に守りやすくなります。
デメリットとしては、業者に依頼することでしか使えない点があげられます。
しかし、高度な防犯フィルムはガラスと癒着するための時間が必要であり、また貼り方にも適切な方法が求められるなど、専門的な技術も必要です。
高度かつ専門的な防犯フィルムであれば、不正な鍵開けを防ぐ能力は証明されています。
ですが、100均に売られている防犯フィルムに、それほどの期待をしていいのでしょうか?
値段が安いのはいいのですが、100均で売られている防犯フィルムなどは、どうしてもその厚みが薄くなってしまいます。
侵入者からの攻撃に5分以上耐えるという保証はありません。
十分にガラスを保護する力があることを示すデータは、CPマーク付きの防犯フィルムしか示されていないのです。
もちろん、何も貼らないよりはいくらか頑丈になるため、全くの無力というわけではありませんが、5分以内に破壊されてしまう確率が高いと考えられます。
防犯フィルムに期待するのは、空き巣が侵入をあきらめやすくなるという時間、5分以上もってくれることです。
CPマーク認定の防犯フィルムであれば、窓ガラスだけで最低限の5分をクリアしますが、100均の防犯フィルムはもちません。
ですが、100均の防犯フィルムにも防犯の効果はあります。
防犯フィルムには室内を外から見えにくくするという機能もあります。
防犯グッズが多様化している現在では、室内に監視カメラ、センサー付きの警報機などを設置している家庭やオフィスも多いでしょう。
しかし、空き巣からすれば、室内の防犯状況が見えにくいということは、侵入時のストレスとして機能します。
室内を見えにくくする白く濁った防犯フィルムや、真っ暗に見える黒色の防犯フィルムであれば、室内の様子を隠すことができ、防犯性を高めてくれます。
窓の鍵を二つ以上のダブルロックにする、窓の動きをセンサーで察知できる警報機を設置するなど、他の防犯対策と合わせることで、防犯フィルムはより効果を発揮します。
100均の防犯フィルムの能力はどうしても低いものですが、他の防犯グッズとどうやって併用かするかのアイデア次第では、有効な防犯性を発揮します。
鍵の防犯性を高めるための基本は、複数のアイデア・グッズを重ねるように使用していくことです。100均の防犯フィルムも、他の防犯グッズと併せれば、鍵の防犯性を高めることに役立ちます。
ですから、防犯性を重視するのであれば、防犯フィルムだけでなく、補助錠の使用、センサー、防犯カメラなどを設置することも考えましょう。
万全な防犯対策はありませんが、多くの防犯対策を同時に行えば、犯罪に遭遇する確率を低くしてくれます。
防犯性の高い防犯フィルムが欲しいときは、専門業者に依頼するようにしましょう。
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