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家の鍵の防犯対策を万全にしたい!絶対にピッキングされない方法はある?

2020.03.22 セキュリティー


鍵を不正に開錠する方法として「ピッキング」というものがあります。今までに数多くの鍵がピッキングにより不正開錠され、犯罪に利用されてきました。

自宅の防犯性能を高めるためには、ピッキング対策をおろそかにすることはできません。しかし、「ピッキング対策なんてどうすればいいのだろうか」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、「絶対にピッキングされない方法はあるのか?」について解説します。ピッキングに強い鍵で防犯対策を万全にしたい人はぜひ参考にしてください。

ピッキングとは?

「ピッキング(ピッキング行為)」とは、純正の鍵を使わずに、特殊な器具などを用いて鍵を開ける行為のことをいいます。

主に「鍵屋」が依頼を受けて開かない鍵を開錠する方法として用いられますが、住居への不法侵入目的などで使用されてしまうケースもあります。

そんなピッキングについて以下のことについて少し深堀して解説していきますね。

  • ピッキングは誰にでもできるのか
  • ピッキングの被害件数について

ピッキングは誰にでもできるのか

「ピッキングは誰にでもできるのか」ということに関していえば、道具と技術があればピッキングすることはできます。

しかし、「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律」により、一般人はピッキングのための道具を持つことは禁止されています。

ただし例外として、鍵屋のように業務目的であればピッキングの道具を所持することが許されています。

ピッキングの被害件数について

ピッキング被害件数は、平成12年には多くの被害が発生しておりましたが、近年では、年々ピッキングによる住居侵入の被害件数は減少傾向にあります。

平成22年以降には年間で100件未満まで減少しているものの、未だに施錠開けによる不法侵入の手口として用いられていることは事実です。

防犯を意識するにあたっては、ピッキング対策は外せない項目のひとつと考えられるでしょう。

鍵をピッキングされない方法とは?

防犯のために鍵を施錠しても、ピッキングされてしまえば意味がありません。ピッキング対策として、さまざまな方法が考えられており、以下のような方法が実践されています。

  • ピッキングに強い鍵に交換する
  • 鍵を増設する
  • 防犯ステッカーを貼る
  • 防犯用の機材を導入する

それぞれについて簡単にご説明していきます。

ピッキングに強い鍵に交換する

自宅の鍵を「ピッキングに強い鍵」に交換することでピッキング対策できます。

従来の住宅の玄関ドアの鍵というと「ディスクシリンダー」「ピンシリンダー」という、鍵の片側または両側がギザギザしているタイプの鍵で、ピッキングに弱い鍵と言われています。

上記のような鍵タイプの場合は、以下のような鍵タイプへ交換することで、ピッキング対策ができます。

  • ディンプルキー
  • カードキー
  • 暗証番号型鍵
  • 指紋認証型鍵

ピッキング対策に強い理由として、開錠するまでに従来のものよりはるかに時間が掛かるというところがポイントです。多くの泥棒は鍵を10分以上開くことができなければ諦めます。

なぜなら、長時間ピッキングしていることで犯行現場を抑えられることがあるからです。近所の住民がピッキング姿を目撃していれば、犯行後につかまる可能性はぐっと上がります。

そのため、ピッキングされても時間が掛かる鍵タイプを選ぶのは非常に重要なことなのです。

ピッキングに弱い鍵タイプを使用しているご家庭の方は、ぜひ上記のいずれかの鍵タイプへの交換をおすすめいたします。

鍵を増設する

「補助鍵」を増設することも、ピッキング対策になります。仮にピッキングに弱い鍵でも、メインの鍵+補助鍵で鍵が2つになれば、開錠するための手間も2倍になります。

その間に近所の人が通報できますし、「鍵が2つある」ことが外からわかるので犯人もピッキングを諦める可能性が高くなります。

防犯ステッカーを貼る

「防犯ステッカー」を貼っておくことも、ピッキング対策になります。

例えば「ピッキング対策ドア」と書かれたステッカーを見れば「この家はピッキングでは入れなさそうだな…」と犯人に思わせることができます。

犯行を実行する前に、犯人にピッキングするには時間が掛かるとあらかじめ伝えることができれば、狙われる可能性はぐっと下がります。

低コストですぐにでも導入できるので、手軽なピッキング対策としておすすめです。

防犯用の機材を導入する

防犯効果のある機材を玄関に設置することで、ピッキングだけでなくさまざまな不正侵入手段の防止につながり、自宅の防犯性能を高めることができます。

例えば、以下の機材がピッキングなどの防犯対策に役に立ちます。

  • 防犯カメラ(本物)
  • ダミーカメラ
  • ピッキングアラーム
  • 侵入防止アラーム
  • センサーライト

ピッキング行われている最中にアラームで大きな音を立てれば、人が自然と集まるため犯人は逃走するでしょう。

「鍵を交換するのは面倒だ」思う人は、防犯用の機材を導入してみてはいかがでしょうか。

ピッキング以外の不正開錠手段

ピッキングだけが、防犯で意識すべき不正開錠手段というわけではありません。家の防犯対策をさらに万全にしたい方に向けて、ピッキング以外の以下の不正開錠手段をご紹介いたします。

  • サムターン回し
  • バンピング

サムターン回し

「サムターン回し」とは、内側から鍵を施解錠するためのツマミであるサムターンを、ドアの外側から回して開錠する手段です。

ドアの隙間から器具を差し入れてサムターンを回しますが、隙間がなくてもドリルなどの工具で隙間を作ることでサムターン回しを実行できます。

サムターン回しに対する防犯対策は以下の記事からご覧いただけます、興味のある方はぜひ参考にしてください。

関連記事:泥棒がよく使うサムターン回しってどんな手法?対策する方法はある?

バンピング

「バンピング」とは、特殊な形状をした鍵を鍵穴に差し込んで開錠する手段です。

片側だけがギザギザしている「ピンシリンダー」タイプの鍵穴に有効な手段であり、その難易度は小学生でも数秒で開錠できるレベルといわれています。

まとめ

ピッキングは古典的な不正開錠手段であり、防犯のためにはピッキング対策となる鍵や機材を使用する必要があります。

しかしながら、ピッキングだけ対策しておけば不正開錠されないわけではなく、その他の不正開錠手段や不正侵入手段に対してもしっかりとした対策を講じることが重要です。

犯罪と防犯は最新の手段が「いたちごっこ」の関係にありますので、常に最新の防犯情報を確認して防犯意識を高めることをおすすめします。

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WRITER この記事を書いたのは…

著者: 坂本祐一

大手金庫メーカー在籍3年、後に鍵開けチェーン店に勤務 その後マッハ鍵サポートに入社、鍵歴10年のベテランです。 セミナー講師、鍵連載コラム多数あり。

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